○住基ネットについて(関係者)

(1)住基ネットのあり方について
(2)セキュリティ対策について
(3)第二次稼動について
(4)個人情報保護について(住基プライバシー条例制定など)
(5)今後の課題について

 民主の高橋です。通告に従いまして質問させていただきます。
 まず、住基ネットについて、質問させていただきます。

 (1)点目は、住基ネットのあり方についてです。
 住民基本台帳法第36条の2では、市町村には住民の本人確認情報を保護するために「適切な管理のために必要な措置」を取る義務があると規定されています。
 市川市では「必要な措置」をどのように具体化しているかをお聞かせ下さい。

 次に(2)点目は、セキュリティ対策についてです。  個人情報の保護をいかに万全なものにするかということが自治体の責務です。
 先日「MSブラスト」というコンピュータウィルスの影響で、世田谷区と長野県が住基ネットから一時的に切断するという事態が起こりました。
 市川市のコンピューターにはウィルスの影響はあったのでしょうか、お答え下さい。
 また、総務省の個人情報保護対策では、万が一の場合は「緊急時対応計画」に基づき、ネットワークの運営を停止する、とあります。
 ネットワークの停止に相当する緊急時とはどのような事態を市川市として想定しているのでしょうか、お答え下さい。
 市川市におけるセキュリティの取り組みは評価できるものです。個人情報保護審議会、日本情報セキュリティ認証機構、ISMSセキュリティ監査専門員などの外部監査によるシステム監査の実施や、総務省主催の情報セキュリティ研修や内部セキュリティ職員研修などの取り組みはすばらしいと思います。
 しかしながら、住基ネットが第二次稼動し、問題点として、市川市がどれほどの高レベルのセキュリティを保ったとしても、他の市のセキュリティが低ければそこから市川市民の個人情報が流出してしまう可能性もあるのです。
 1999年に宇治市の住民基本台帳と外国人登録名簿の元データ約21万人分が名簿業者に流出する事件が発覚しました。
 もし、住基ネットに接続している現在の状況で、同様の事件が起こった場合、当該市だけでなく市川市民の個人情報が流出する恐れがあります。
 そこで、市川市では、住基ネットに提供し、他の地方自治体や国の機関等の手に渡った市民の個人情報の適切な管理がされているかをお尋ねします。
 市川市は誰が誰の本人確認情報を、いつ、何の目的で用いているのかリアルタイムで把握し、不当なケースではそれを阻止できるのでしょうか。
 外部からの不当な情報請求に対して、どれほどのセキュリティ対策をしているのかをお答え下さい。
 また、総務省の調査では800の自治体が住基ネットにつながる基幹系と、インターネットにつながる情報系は分離できていない状況にあると発表しています。
 市川市では基幹系と情報系のネットワーク端末が別に構築されている点では評価できます。
 しかし、住基ネットで接続されている以上、市町村レベルが完全で無ければ安全とはいえません。800もの自治体がネットワークを分離していないという状況を見れば、住基ネットに接続することに問題があると判断もできます。
 せめて他の自治体のセキュリティ対策が現在の市川市と同程度になるまでは市川市としては住基ネットの接続を停止するということも選択肢の一つとして考えていく必要があるのではないでしょうか。
 市川市としては、住基ネットの接続の停止の用意があるのかどうかお答え下さい。


 次に(3)点目は、第2次稼動についてです。
 8月25日より第二次稼動が始まり、住基カードの交付も始まりました。しかし、手元の資料によると、2次稼動後、半月の時点である 9月10日現在、住基カードの発行数は442枚で、市川市民のわずか0.1%に過ぎません。
 別の資料では、予定枚数が六千枚とありますが、これは市の予想の範囲なのでしょうか。また、予定外であれば、その原因及び普及対策について具体的にお答え下さい。
 また、住基カードの発行により行政事務は具体的にどの程度効率化し、コストダウンが図られたのか、お答え下さい。
 次に、カード発行機の賃借料月額22万1千円とはどういうものなのでしょうか。
 住基カードをこれから長年にわたって発行していくのであれば、借りるのではなく購入するのが普通だと思います。
 なぜ発行機をリースしているのかを説明してください。
 次に、市川市には電話一本で住民票を取次所に届けるという画期的なサービスがあります。
 午前中に申請すれば同日の午後4時以降に届くというこのサービスは、24時間年中無休のローソンや消防署など16カ所の取次所で住民票を取得できます。
 住基ネット二次稼動後も、コンビニ受け取りサービスは継続するのでしょうか。利便性を追求するのであれば、こちらのサービスを拡充する方が市民にとって良いと思われますがいかがでしょうか。
 (便利なサービスがあるにも関わらず大規模な予算を使って第二次稼動を推し進めることに疑問を感じます)

 次に(4)点目は、個人情報保護についてです
 住基ネットの最重要課題は、個人情報の保護です。
 市川市では昭和61年に制定された個人情報保護条例のほか、平成14年に情報セキュリティに関する基本指針及び対策基準が制定されています。
 職員の責務、管理体制など人的な内容、データ保管場所への外部者の立ち入り禁止など物理的な内容が決められています。
 しかしながら、住基ネットにおける個人情報保護のためのガイドラインとして運用するには物足りない感があります。
 東京都杉並区では、平成十三年九月に「住民基本台帳に係る個人情報の保護に関する条例」を制定しました。
 住基台帳の適正な管理のために区長が講ずべき事項を定めたもので、その内容として、区長が、住民票記載事項の処理状況並びに当該処理により発生した苦情およびその処理の内容について審議会に報告する義務、不適正な利用に対して調査する義務や、基本的人権が侵害される明確な危険がある場合に必要な措置の行使をする義務を定めたものです。
 条例の中に、本人からの申し出があり、かつ、当該本人の生命、身体その他の権利利益を著しく害する恐れがあると、区長が認める場合は、住基台帳の写しの閲覧や交付について必要な措置を講ずることができるとする、不当な目的による取得などの禁止を定めています。
 夫の暴力から避難している妻が住所を突き止められるなどのDVの典型的なケースに自治体で裁量行為を定めているという点は個人情報保護の点で非常に優れていると思います。
 また、防衛庁が18歳以上の成人の病歴を含めた調査を行ったことが防衛庁リスト問題として世間を騒がせました。
 このような国の機関からの個人情報の請求に対し、市川市はどのように対処するのかということを定めることも個人情報保護を進める上で必要です。
 市川市も杉並区にならい、個人情報の保護の観点に立った、市民の住基プライバシーを守る条例を定めるべきと考えますが、いかがでしょうか。


 次に(5)点目は、今後の課題についてです。
 住基カードの今後の利用に関しては、証明書自動交付機を利用して、住民票の写し、印鑑登録証明書その他の証明書の交付を受けるサービス、申請書を自動的に作成するサービス、健康診断または健康相談の申し込み、結果の紹介などを行うサービスなどを国は想定しており、市川市では現在のところ、証明書の自動交付を予定しているとのことでした。
 他に市川市独自として考えているサービスがあれば、お答えください。
 そのほかについて、今後、住基カードの有効性や必要性について研究する際に市民の意向調査をしていく必要性があると思います。
 現在の442枚という発行枚数を見れば、住基カード自体が必要とされていないということも考えられます。使い道のニーズの調査とともに住基カードの存在自体の再検討の意味も含めた調査をする必要があるのではないでしょうか。
 市民の意向調査を実施する意思はあるのかをお答え下さい。また、実際に住基ネットを運用している現場の担当者の意見を取り入れることも重要だと思われますので、その点についても、その意思はあるのかお答え下さい。